伝習会 第57回
伝習会
〈 第五十七回 〉
【啓蟄】……礼記
(訳…土中で冬ごもりをしていた虫が、春の到来を感じ、地上に這い出してくる)
~ 『礼記』に……
【東風 凍を解き、 蟄虫 始めて振き、 魚 氷に上り、
獺 魚を祭り、 鴻雁 来る】とあります。
東風(春風)が氷を溶かすころ、地中で冬眠していた虫が動きだし、魚が氷上に姿を現し、獺は魚を岸に並べて食べ、雁が南から飛来する。 【啓蟄】は、皆さん、よくご存知の『二十四節気』の一つです。この『節気』というのは、360度の地球を15度づつ、区切った一区切りを『一気』といい、それを合わせて『二十四節気』といっています。この【一気】を更に、三等分したものを『一候』といい、全部で七十二になるから『七十二候』といいます。
例えば、この【啓蟄】を三等分した『候』は、といいますと、…
1.『初候』…蟄虫 戸を啓く(冬ごもりの虫が出て来る日)【啓蟄】の語源
2.『次候』…桃 始めて笑う(桃の花が咲き始める)
3.『末候』…菜虫 蝶と化す(青虫が羽化して紋白蝶になる)となります。
尚、【気候】の語源は『二十四節気』の“気”と『七十二候』の“候”からなり、又【季節】は『四季』(春夏秋冬)の“季”と『二十四節季』の“節”から成っています。~