伝習会 第86回
伝習会
〈 第八十六回 〉
【人生別離足る】……于武陵の『勧酒』(酒を勧む)
(訳…人生の出会いは、別れがつきものだ)
~【君に勧む金屈巵】(さあ、どうぞこの金の盃を受けてくれ)
【満酌辞するを須いず】(並々と注いだ酒を、どうか遠慮せずに飲み干してくれ)
【花発けば風雨多し】(花が開けば、たちまち嵐で吹き散らされてしまう)
【人生別離足る】(人生もそれと同じなんと別れが多いことか)
井伏鱒二の名訳も合わせて送りましょう。
“この盃を受けてくれ、
どうぞ並々つがしておくれ、
花に嵐のたとえもあるぞ、
「さよなら」だけが人生だ”
【生者必滅 会者定離】は世のならいとは申せ、友との別れもまた、
悲しいものです。~