伝習会 第117回
div class=WordSection1 style=’layout-grid:17.3pt’>
伝習会
〈 第百十七回 〉
【其の身正しければ、令せずとも行わる】
(訳…上に立つ者自身が日頃正しい行いをやっていれば、いちいち命令を下さずとも、部下は率先して行動するようになる)
【其の身正しからざれば、令すと雖も従わず】
(訳…逆に上に立つ者自身がデタラメをやっておれば、いかに厳しく部下に命令をしたところで誰もついてこない) 論語(白路第十三)
~ 孔子は、「徳を身につけ、行いの正しい人物なら、人は自然と慕い従う
ようになる」という言葉をたびたび述べています。逆に考えれば、孔子の
生きた、今から2、500年前の時代にも、政治家やリーダーに、道義も
分からず徳もない人物が、それだけ多かったということかも知れませんね。
孔子の白路篇に同じような言葉があります。
【苟も其の身を正せば、政に従うに於て何か有らん。】
(訳…もしわが身を正しくさえするなら、政治を行なうことぐらいはなんでもないだろう)
【其の身を正しくすること能わざれば、人を正しくすることを如何せん】
(訳…我が身を正しくする事も出来ないなら、どうして人を正す事など出来るだろうか)
政治家が、嘘をついたり、不正を隠したり、出鱈目な事ばかりしているよ
うでは、政治など出来るはずがないということを言っております。
政治家や人の上に立つ人の要諦ではないでしょうか。(第百十四回参照)~