伝習会 第118回
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伝習会
〈 第百十八回 〉
【父子の間は善を責めず】……孟子
(訳…親子の間では、善をせよ、と責めあうべきものではない)
~ これは次の言葉にあります。
【古は子を易えて之を教う。】(昔はお互いに自分の子供を交換しあって教育をした。)
【父子の間は善を責めず。善を責むれば則ち離る。離るれば則ち不祥こ
れより大なるは莫し】(親子の間では、善をなせ、と責め合うべきものではない。
というのは、それは親友や友達の間で行なうべきもので、父と子の間でそれを言えば、親愛
の情が失われて、父と子を引き離すことになる。父と子が離間するほど不幸なことはない。)
自分の子供の教育は、なかなか難しいものですね。親として、子供にな
んとか教育をさせたい、と思う気持ちは当たり前です。しかし、いくら言
っても実行しなかったりすると、つい怒り声をだしてしまうことがあり
ます。そうすると、子供も何言ってやがる、と反発してしまいます。
善を責めることも同じです。善をせよと、くどくど、同じ事を何回も言
われたり、感情的になったりされると、子供も毎日の親父の行動を見て
いますから、人に注意できるような事をやっているかと、ついつい反発
をしてしまうことになります。なかなか自分の子供の教育や注意するこ
とは難しいことですが、善を責めるな、といっても、甘やかしたり、
放任主義であって良いわけはありません。一つ(一歳)、二つ(二歳)…九つ
(九歳)の【つ】がつく間の教育、躾が大切なのでしょう。また、自らの
普段の行動や注意の仕方、言い回しなどが大切かも知れませんね。~