伝習会 第163回
伝習会
〈 第百六十三回 〉
【子を養いて教えざるは父の過ちなり】
(訳…子供を養育する時、人間として歩むべき道を教え込まないのは、父親の過ちである)
【訓導して厳ならざるは師の惰りなり】…古文真宝
(訳…子供の教育をする時、厳しさに欠けるのは、教師の怠慢である)
~ 日本の〈教育の現状〉は、まさに荒れにあれているという状況ではないでしょうか。
中山前国交大臣の【日教組はぶっ壊せ】、また橋下大阪府知事の【日教組の強いところ
は学力が低い】など、日本の教育の現状を憂えた発言が、今、マスコミに大きく取り
上げられています。自国を愛する【愛国心】を持つことは当然でしょう。自分の家庭
を愛せない人はいるでしょうか。【国旗】を掲げ、【国歌】を歌わない国民が世界にい
るでしょうか。民主主義の名の下に、子供に【権利と自由】のみを教え、子供の【人
権や主張】を尊重する、子供主体の勝手気ままな教育を施してきました。
【日教組】の方針は、【個】を重視した【自由放任】教育であり、自分勝手な我儘な
子供を育てる教育です。このように、先生と子供の区別をなくす教育をし、自分達が
与えた影響が、教師への暴力として、自らに跳ね返ってきているのが現状です。
〈小学〉と言う古典に【小児を教うるには、先ず安詳恭敬ならんことを要す。今の
世、学、講ぜざれば、男女幼より便ち驕惰にして壊り了り、長ずるに到って益々凶
狠なり】(児童に対しては、まず静かに落ち着いて先生の言う事を聞くように教えなければならない。近年、それを教えないものだから、男も女も幼い時から勝手なことばかりして勉強に身をいれない。その結果、折角の素質まで台無しにし、成長するにつれて益々手が付けられなくなっていく)とありますが、まさに日本の現状教育を見通した言葉ではありませんか。
日本の戦後の非常に偏った教育をしてきたのは、まぎれもなく【日教組】
です。ゆとりある教育の弊害から脱却して、一日も早く、日本人として誇
りをもてる日の到来を祈念します。
【日本は貧しい、しかし高貴だ。世界でただ一つ、どうしても生き残って
欲しい民族を上げるとしたら、それは日本人だ】…ポール・クローデル
教育は国家百年の大計です。【鉄は熱いうちに打て】であります。~