伝習会 第120回
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伝習会
〈 第百二十回 〉
【軽諾は必ず信寡し】……老子
(訳…軽々しく承諾すること、つまり安請け合いは、結局、不信をかうことになる)
~ 一般的に、【軽諾】には二つのマイナスがあります。
1.…自分で自分を苦しめることです。良く事情も考えず、分かった、
承知した、などと軽々しく承諾したばかりに、相手との板ばさみに
合い、自ら苦しむはめとなります。
2.…【軽諾】は約束を実行出来ない場合が多いものです。その結果、
自らの信用を落とし、企業の信頼も落としかねません。老子は
上に立つ人ほど、くれぐれも慎重に発言する事が肝心だといってい
ます。
「書経」に【綸言汗の如し】という言葉があります。
【綸言】とは、天子の発言という意味です。それは汗のようなもので、汗は一度自分の体から出てしまうと、二度と戻せない。それと同じように、天子の発言というものは、一度自分の口から出てしまうと取り消しがきかない。だから、「書経」でも、特に人の上に立つ者の発言は、くれぐれも慎重にしなさい、と忠告しております。~