伝習会 第148回
伝習会
〈 第百四十八回 〉
【青は藍より出でて藍より青し】…荀子(勧学編)
(訳…藍は染料に使う藍草のことで、藍草で染めた布は藍草より一層あざやかな青と
なる。転じて、弟子がその師を越えることを例えた言葉です。)
~ 日本では、ここから【出藍の誉れ】という言葉も生まれました。
荀子は弟子が師を越えることを、次のような言葉で言い表しています。
【学は以って已むべからず】(学問は中途で止めてはならない)
【青は藍より出でて藍より青し】(藍草で染めた青は、元の藍より青い)
【氷は水これを為して水より寒し】(氷は水から出来るが、水より冷たい)
荀子は、人の性(天性)は悪であるという【性悪説】をとった人で、孟子の【性善説】を否定した荀子の言葉です。
荀子は【学問は中途で止めては成らないし、青は藍より青いし、氷は水
より冷たいし、真っ直ぐな板でもたわめば丸くなる】と、このように、物
を加工すれば変形するといっています。よって、人間の本性も生まれつき悪だが成長の過程で善行を学ぶ努力・修養する事によって善の状態に達する事が出来るといっています。
学問の大切さを上の故事で説いたものです。
また、孟子は人の性(天性)は善であるという【性善説】を唱えました。
孟子もただ手をこまねいて学ばなければ、人間の心は悪に行ってしまうと
いって、荀子と同じく学問の大切さを説いています。~