伝習会 第154回
伝習会
〈 第百五十四回 〉
【白眉】…三国志・蜀志の馬良伝
(白い眉毛。兄弟の中でも一番優れた者。転じて、大勢の中で最も優れている者を指す)
~ 蜀の皇帝【劉備】に「三顧の礼」を以って迎えられた【諸葛孔明】が、
今度は、自分が「三顧の礼」を持って迎え、「刎頚の交わり」まで結んだ
【馬良】という名参謀が劉備の臣下として使えました。
【馬良】は五人兄弟の長兄で、五人とも、字に「常」の字が付いていた
ので、【馬氏の五常】と呼ばれていました。五人とも揃って才能がありま
したが、中でも、幼児から眉の中に白毛のある長兄の【馬良】が最も優
れていたので、【馬良】を【白眉】と呼んでいました。【白眉、最も良し】
から、【白眉】が多くの中で最も優れている人や物をいう故事となりまし
た。【白眉】の末弟が、第七十九回で取り上げました【泣いて馬謖を斬る】
で、【諸葛孔明】の武将となった【馬謖】です。
ところで、私は、弟と義弟二人を含め四人兄弟の長兄です。
【長兄、最も良し】などと、おこがましいことは申しませんが、せめて【兄たり難く弟たり難し】(兄・弟の内どちらが優れているか優劣がつけ難いほどに拮抗している事)(世説新語)と言われる位には、なりたいものですね。
なにわともあれ、【馬謖】にだけはならないようにと思っております。~